ノースフェイスの人気バックパック「ウラノス」と「テルス」は、登山やアウトドア好きにとって定番のアイテムです。
見た目は似ていますが、実は用途や機能性に大きな違いがあり、自分のスタイルに合ったモデル選びが重要となります。
【結論】
ノースフェイスのウラノスとテルスの違いは、以下の6つです。
項目 | ウラノス(Uranos) | テルス(Tellus) |
---|---|---|
フレーム構造 | 大型アルミフレーム+背面調整機構あり | 一般的な登山用フレームパック |
素材 | 高強度ナイロン、耐摩耗性素材 | 210Dリップストップナイロンなど |
背面構造 | トランポリン構造で通気性◎ | 通気性重視のバックパネル |
サイズ展開(容量) | 25、35、45 調整 | 20(キッズ)、25、30、33、35、42、45 |
調整機能 | 背面長の調整が可能 | 背面長の調整は不可 |
価格帯(目安) | ¥30,000〜¥50,000 | ¥20,000〜¥30,000 |

ウラノスはガッツリ登山や長時間の縦走などしたい方、テルスはハイキングや軽い登山をする方向けです。
たとえば、長時間の縦走登山でフィット感を重視したいならウラノスの方が安心。
逆に、軽登山やコスパを優先したいならテルスの方が手頃です。
ノースフェイス ウラノスとテルスの違い
ウラノスとテルスを比較すると、設計思想やスペックに違いがあります。
ウラノスはより本格的な縦走登山や長距離向けに設計されているのに対し、テルスは日帰り〜1泊登山を想定した汎用性の高いモデルです。
スペックを表で紹介しますね。
項目 | ウラノス(Ouranos) | テルス(Tellus) |
---|---|---|
主な用途 | 縦走登山・テント泊 | 日帰り〜1泊の登山・キャンプ |
容量 | 25L / 35L / 45L / 65L | 25L / 30L / 35L / 45L / 50L |
背面構造 | トランポリン構造で通気性◎ | パッド入り一体型背面パネル |
通気性 | 高い(空間があるメッシュ構造) | 標準的(密着タイプ) |
フィット感 | 腰まで支えて荷重を分散 | 軽量でフィットしやすい |
レインカバー | 全モデルあり | モデルにより(25Lはなし) |
ハイドレーション | 全モデルあり | モデルにより |
価格帯(税込) | 約24,000〜39,000円 | 約15,000〜28,000円 |
ウラノスとテルスの違いについて、1つずつ詳しく紹介していきますね。
下のリストから気になる箇所に移動できます。
フレーム構造の違い
タイプ | フレーム |
---|---|
ウラノス | 軽量アルミフレーム |
テルス | シート一体化軽量ワイヤーフレーム |
ウラノスは高負荷、長時間の歩行を想定した軽量アルミニウムフレーム。
重たい荷物を長時間支えられる安心感があります。
テルスPEシートと一体化した軽量なワイヤーフレーム。
日帰り〜軽めの1泊登山から普段使い向けに軽さが優先されています。
▼本格登山や大荷物でのキャンプに使うならウラノス
素材の違い
タイプ | 素材 |
---|---|
ウラノス | 100Dチェスナイロン |
テルス | 260Dリサイクルドビーナイロン |
ウラノスには、高強度のチェスナイロンなど、耐久性と軽量性のバランスを重視した素材が使われています。
特徴は「細い」「滑らかで軽い」「大摩耗性」がある。
岩場や悪路でも安心です。
一方のテルスはリサイクルドビーナイロンが使われています
特徴は「チェスナイロンより太め」「少しざらっとしている」「リサイクルされる」
通常の登山やハイキングでは十分な性能です。
補足ですが「100D」「210D」というのは繊維の太さのことでD(デニール)が単位になっています。
- 100Dの糸 → 9000mで100g(細い)
- 210Dの糸 → 9000mで210g(太い)
▼自然の中でガシガシ使っても長持ち
▼エコ素材を意識するならテルス

背面構造・通気性の違い
タイプ | 背面の通気性 |
---|---|
ウラノス | トランポリン構造 |
テルス | EVA+メッシュ |
ウラノスの背面には、通気性に優れたトランポリン構造のメッシュバックパネルが採用されています。
背中とザックの間に空間ができることで、蒸れを防ぎます。
テルスは、メッシュとEVAフォームを組み合わせた一体成型のパネル構造です。
やや密着感はありますが、通気用の溝が設けられており、軽快さを重視した設計です。
モデルとサイズ(容量)の違い
タイプ | モデル |
---|---|
ウラノス | 25、35、45 |
テルス | 25、32、35、42、45 |
ウラノスのモデルは25/ 35/ 45。
35Lと45LはそれぞれWM、M、Lと3つのサイズがあって、容量が違います。
たとえばウラノス45のサイズと容量は以下になっています。
サイズ | 対応背面長 | 容量 |
---|---|---|
WM | 40–45 cm(150〜165cm前後) | 約40 L |
M | 43–48 cm(160〜175cm前後) | 約45 L |
L | 47–52 cm(170〜185cm以上) | 約48 |
テルスのモデルは25、32、35、42、45。それぞれM/Lのサイズがあります。
女性の使用や普段使いも想定して幅広いラインナップですね。

荷物の量で25、35、45のタイプを。身長でWM/M/Lのサイズを選ぶのがポイントです
サイズだけを考えれば、どちらも細かく選ぶことができます。

調整機能の違い
タイプ | |
---|---|
ウラノス | 背面調整できる |
テルス | できない |
ウラノスは背面長の調整が可能なモデルもあり、体格に合わせた細かな調整ができます。
ショルダーハーネスやヒップベルトも厚みがあり、フィット感を追求できます。
テルスは背面長の調整機能はなし。
ただし、初期設計が日本人の体型に合わせられており、フィット感は良好です。
シンプルで扱いやすいため、調整に慣れていない初心者にも適しています。
▼背負い心地をピッタリ自分に合わせたいならウラノス
価格帯(目安)の違い
タイプ | |
---|---|
ウラノス35 | 約25000円 |
テルス35 | 約20000円 |
ウラノスは高機能モデルのため、約24,000円〜39,000円前後とやや高めです。
ただし、性能や快適性を考えるとコストパフォーマンスは高いといえます。
テルスは、約15,000円〜28,000円前後と価格が抑えめで、初心者やライトユーザーにも手が届きやすいモデルです。
必要十分な性能を持ちながら、コスト面でも安心して選べます。
▼高性能がほしいならウラノス
▼お手軽価格で普段使いならテルス
ウラノスとテルスの共通点
ウラノスとテルスの共通点は、以下の4つです。
ノースフェイスならではの高耐久性と使いやすさ
どちらのモデルにも共通しているのは、ノースフェイスらしい高い耐久性です。
アウトドアブランドとして世界的に信頼されているだけあり、生地や縫製はしっかりしていて、少々荒っぽく扱っても壊れにくい作りになっています。
バックルやファスナーなど細かいパーツも頑丈で、長く使える安心感があります。
また、荷物の出し入れや調整のしやすさなど、全体的にユーザーにやさしい設計になっているのも特徴です。
デザイン性とカラーバリエーション
登山ザックというと無骨な印象を持つ方もいるかもしれませんが、ウラノスもテルスも見た目のスタイリッシュさが魅力です。
ノースフェイスらしいミニマルなデザインで、山だけでなく街でも使いたくなるような見た目。
さらに、カラーバリエーションも豊富で、落ち着いた色からアウトドアらしいアクセントカラーまで選べるのが嬉しいポイントです。
性別問わず使いやすく、ファッションとの相性も良好です。
日本人の体型にフィットする設計
ノースフェイスのバックパックは、アジア人の体型にフィットするように設計されています。
ショルダーハーネスやウエストベルトの角度、背面長のバランスが絶妙で、背負ったときに違和感が少なく、安定感があります。
とくに小柄な方や女性でも無理なく使えるサイズ感が揃っているのが嬉しいところです。
重たい荷物でもバランスよく分散されるので、長時間の使用でも疲れにくいという利点があります。
アウトドアから日常使いまで幅広く対応
どちらのモデルも、登山やキャンプはもちろんのこと、日常のリュックとしても使いやすいのがポイントです。
たとえば、荷物が多い通勤や通学、旅行やフェスなどのイベントにもピッタリ。
内部の仕切りやポケット配置が工夫されているので、アウトドア以外の場面でも便利に使えます。
ウラノス25・35は普段使いにどう?
ウラノス25・35は普段使いにはややオーバースペックな部分もありますが、使い方次第では非常に快適なデイリーバッグとして活躍します。
まずウラノスシリーズは登山用として設計されているため、背負い心地やフィット感、荷重分散性能が非常に優れており、通勤や通学、旅行といった長時間の移動にも対応できる体への負担が少ない構造となっています。
25Lモデルであれば、ノートパソコンや書類、お弁当などを収納するには十分な容量があり、雨蓋の下にあるメインコンパートメントは荷物の出し入れがやや面倒ではありますが、防犯性の面ではプラスになります。
また35Lモデルになると、より多くの荷物が入るため、ジムや仕事帰りの買い物、1泊程度の旅行にも使える万能性が魅力です。
アウトドア好きの方にとっては、日常とレジャーの両方で使えたら理想ですよね。
テルス35・45は普段使いにどう?
テルス35・45は普段使いにも対応可能なサイズ感と機能性を備えていますが、やはり登山用として作られている点を意識しておく必要があります。
まずテルスシリーズは軽量でシンプルなデザインが魅力で、35Lモデルは通勤や通学だけでなく、1泊旅行やジム通いなどマルチに使える容量があります。
雨蓋タイプではあるものの、ジッパー開閉式のポケットが複数あるため日常的な荷物整理にも便利で、特にPCや書類などの収納にも対応できます。
また45Lモデルになると収納力は抜群で、2泊3日程度の旅行やアウトドアギアの持ち運びにも対応できるレベルです。しかしながら、通勤電車や街中での利用を考えると少し大きめで、ヒップベルトなどの装備が邪魔に感じる場面も出てきます。
荷物が多めで普段から動き回る方、もしくは街でもアウトドアでも兼用したいならありかも。
ウラノス、テルスは機内持ち込みできる?サイズ比較
結論として、ウラノスもテルスも25Lモデルであれば機内持ち込み可能な範囲に収まりますが、35L以上のモデルになると航空会社の規定によっては持ち込みできないケースが出てきます。
以下の表に代表的なモデルのサイズをまとめましたので参考にしてください。
モデル名 | 容量 | 高さ(cm) | 幅(cm) | 奥行(cm) | 機内持ち込み可否(目安) |
---|---|---|---|---|---|
ウラノス25 | 25L | 約55 | 約30 | 約20 | ○(可) |
ウラノス35 | 35L | 約60 | 約32 | 約25 | △(やや厳しい) |
テルス35 | 35L | 約55 | 約30 | 約23 | △(ギリギリ) |
テルス45 | 45L | 約65 | 約32 | 約27 | ×(不可) |
ウラノスはしっかりしたフレーム構造のため、荷物を詰めるとさらに厚みが出やすくなり、35Lでも機内に持ち込むには厳しい場面があります。
一方テルスは比較的柔軟性があり、35Lでも荷物の量を調整すれば機内持ち込みできる可能性があります。
ただし航空会社によって規定が異なるため、事前にサイズと重量を確認することが大切です。
旅行用途で確実に機内持ち込みをしたい場合は、25Lモデルを選ぶのが最も安全です。
ノースフェイス・ウラノスがおすすめの人
ノースフェイス・ウラノスは、長距離の登山や重装備での縦走を想定して作られたバックパックであるため、使用者のスタイルが明確に合っていれば、そのポテンシャルを最大限に発揮できます。
特におすすめなのは、まず第一に2泊以上のテント泊縦走を行う人です。
ウラノスは大容量かつ荷重分散性能が高いため、テントや寝袋、食料などを快適に運搬できます。
第二に、バックパックに多くの荷物を入れる傾向のある登山者や、山小屋泊でも余裕を持った装備を携帯したい人に最適です。
荷物の出し入れがしやすい多機能ポケット、ハイドレーション対応、頑丈な背面パネルなど、長時間背負っても疲れにくい工夫が凝らされています。
そして第三に、体力的に不安のある人にもおすすめです。
理由は、ウラノスは重量を腰でしっかりと受け止める構造で、肩への負担を軽減できるため、登山時の疲労感が大きく変わるからです。
日帰り登山や軽装スタイルには向いていませんが、「1つのバックパックでガッツリ山に行きたい」という人には理想的な相棒となるはずです。
つまりウラノスは、本格的な装備をしっかり背負って歩く人にこそおすすめのモデルなのです。
ノースフェイス・テルスがおすすめの人
ノースフェイス・テルスは軽量でシンプル、そして扱いやすい設計が特徴のバックパックで、アウトドア初心者から中級者まで幅広い層にフィットする万能型モデルです。
特におすすめなのは、まず第一に日帰り登山や週末のハイキングを楽しむ人です。
テルスは軽量で背負いやすく、荷物の量が少ない登山では非常に快適に使用できます。第二に、山行だけでなく普段使いも視野に入れてバックパックを探している人にも適しています。
35Lクラスであれば通勤・通学や小旅行にも十分対応できるため、1つで複数の用途をこなしたい人には理想的な選択です。
第三に、これから登山を始める初心者にもテルスは非常におすすめです。
装備はシンプルながら必要な機能はしっかりと備えており、価格もウラノスと比べると比較的手頃なので、最初の一歩として選ばれやすいモデルです。
また、背面の通気性が良く、暑い時期の登山でも快適に使える点も評価されています。
つまりテルスは「軽さ・使いやすさ・多用途性」を重視する人にぴったりで、登山デビューから日常使いまで活躍する、頼れるスタンダードモデルです。
ノースフェイス ウラノスとテルスの違いまとめ
ウラノスは重装備の縦走登山をサポートする本格派モデルで、高い耐久性とフィット感を求める人に適しています。
一方、テルスは軽量で扱いやすく、登山初心者や日常兼用を考える人におすすめの万能バックパックです。
再度違いをまとめると、この5つになります。
- 背面構造の違い(ウラノスは通気性重視のトランポリン構造)
- 容量・サイズの展開(ウラノスは大型モデルが豊富)
- 通気性とフィット感(ウラノスは長時間背負う登山向け)
- レインカバーやハイドレーションの装備差
- 価格帯とターゲット層(ウラノスは本格派、テルスはコスパ重視)
このように、スペックや構造だけでなく、「誰に向いているか」が異なります。
価格を抑えたい方や初心者の方にはテルスがぴったりです。
一方、長期登山や快適性を求める方にはウラノスが間違いない選択です。
カラーやサイズの好み、使用シーンも踏まえて、あなたにぴったりのモデルを選んでくださいね。
よくある質問
ウラノスとテルスについて、よくある質問をまとめました。
ウラノスとテルス、どっちが初心者向け?
初心者にはテルスの方が向いています。構造がシンプルで、扱いやすく、価格も抑えめ。日帰り〜1泊の軽登山にぴったりなので、「まずは登山を始めてみたい」という方におすすめです。
ウラノスは登山に慣れてきて、縦走やテント泊などに挑戦したい方に向いています。
日帰り登山にはどちらが向いてる?
テルスがおすすめです。軽量でフィット感が良く、小回りがきくので、日帰りの山行では無駄がありません。
ウラノスも使えますが、通気性やフィット感を活かすにはもう少し長時間の使用や重装備時のほうが真価を発揮します。
女性におすすめなのはどっち?
ウラノスは体格に合えば快適に使えますが、モデルによっては大きめに感じることもあるので、背面長の確認が必要です。
テルスとウラノスのサイズの選び方は?
選び方の目安は用途と荷物の量です。
- 日帰り登山・ライトな装備:25L〜30L(テルス)
- 1泊程度の登山やテント泊:35L〜45L(ウラノス/テルス)
- 2泊以上や縦走登山:50L〜65L(ウラノス)
体の大きさや荷物のスタイルにもよりますが、ままずは自分の登山スタイルに合わせて容量を選ぶのがポイントです。
ウラノスとテルスの違いまとめ
ウラノスとテルスの違いについて、この記事の内容をまとめました。
項目 | ウラノス(Uranos) | テルス(Tellus) |
---|---|---|
フレーム構造 | 大型アルミフレーム+背面調整機構あり | 一般的な登山用フレームパック |
素材 | 高強度ナイロン、耐摩耗性素材 | 210Dリップストップナイロンなど |
背面構造 | トランポリン構造で通気性◎ | 通気性重視のバックパネル |
サイズ展開(容量) | 25、35、45 調整 | 20(キッズ)、25、30、33、35、42、45 |
調整機能 | 背面長の調整が可能 | 背面長の調整は不可 |
価格帯(目安) | ¥30,000〜¥50,000 | ¥20,000〜¥30,000 |